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●五重塔-ごじゅうのとう-
 

石鳥居の左手にある高さ約36メートルの五重塔
 

 若狭-わかさ-(福井県)の小浜-おばま-藩主、酒井忠勝の寄進で慶安-けいあん-3(1650)年に建立されたが、文化-ぶんか-12(1815)年に焼失し、3年後の文政-ぶんせい-元(1818)年に忠勝の子孫、忠進によって再建された。
 高さは約36メートル。内部は吹き抜けになっていて、中心を貫く直径60センチの心柱-しんばしら-が4層(4階)から鎖でつり下げられ、その最下部は礎石の穴の中で10センチほど浮いている。建物が揺れても重心は常に中心にあって倒壊を防ぐ耐震・耐風対策といわれる。また、年を重ねると木材が縮んだり、建物自体の重みで屋根が沈み、建物に隙間-すきま-が生じる。そこで心柱を浮かせれば、屋根の下降とともに心柱も下がり、隙間が生じないというわけだ。
 初層から4層までは屋根の垂木-たるき-がまっすぐ平行の和様、5層は垂木が扇の骨のように放射状で曲線の唐様-からよう-になっている。初層を飾る動物彫刻は子-ね-(ネズミ=北)、卯-う-(ウサギ=東)など十二支で方角を表している。
 
●御仮殿-おかりでん-

 御仮殿は、本社を修理する際、神霊-しんれい-を一時的に移しておく建物。寛永-かんえい-16(1639)年の建立とされる。本殿の建て替えや修理にあたっては仮設の社殿を建て、新しい本殿が完成したらそれを取り壊すのが一般的だが、日光東照宮では本社の修理が頻繁だったため、御仮殿は常設の建物になっている。御仮殿といっても本社と同じく拝殿・相の間・本殿からなる権現造り-ごんげんづくり-。神霊が御仮殿に移っているときは、すべての神事が御仮殿の境内でおこなわれ、神事に必要な神楽殿-かぐらでん-・護摩堂-ごまどう-・神輿舎-しんよしゃ-・雪隠-せっちん-などが仮設される。神霊を御仮殿に移すことを外遷宮-げせんぐう-といい、これまで19回おこなわれた。文久-ぶんきゅう-3(1863)年以降は一度もない。
  


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