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| ●日光ゆば-にっこうゆば- |
ゆばは大豆の加工品のひとつで、豆乳を作り、これを煮たとき表面にできる薄い膜を引き上げたもの。乾燥する前のものが生ゆばで、乾燥させたものを干しゆばという。製法にほとんど違いはないが、京都のゆばは仕上がりが平たいのに対して、日光のゆば(特に揚げゆば)は幾重にも巻き上げるので、丸くボリュームがある。漢字をあてると、京都のゆばは「湯葉」で、日光のゆばは「湯波」と書くところも微妙に違っている。
日光ゆばの歴史は古い。輪王寺-りんのうじ-を中心とした仏徒修行が盛んになるにともない、日光には多くの僧、修験者が集まった。修行をする者には精進(菜食)が要求される。そこで、たんぱく源は大豆に求められ、修験者たちが山岳地帯を旅するときには、軽量で、保存がきき、栄養にすぐれた食品として、きな粉やゆばを利用したという。
このように日光ゆばの起源は、都から伝えられたものと思われ、社寺の僧侶-そうりょ-や神官の食品として存続し、明治になってから一般に販売が始まった。
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ゆばは煮立った豆乳の表面から
薄い膜を引き上げたもの
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引き上げた薄い膜
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薄い膜を巻き上げるのが日光ゆばの特徴
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しの巻ゆば(左)と揚げゆば(右)
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