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●二荒山神社奥宮-ふたらさんじんじゃおくみや-

勝道上人-しょうどうしょうにん-が難行苦行のすえ、二荒山(男体山)登頂を果たし、いまの二荒山神社奥宮にあたる小さな祠-ほこら-を山頂に創建したのが、天応-てんおう-2(782)年のことだった。そして、この偉業の足跡を慕い、ここに修行する仏徒や修験者などが多くなった。この山を中心に発展する信仰が、日光を山岳宗教の聖地といわせるようになったのである。



奥宮から日の出を望む


標高2484メートル、男体山頂上の銅鳥居を入ると、南に向いて奥宮が鎮座している。社殿と並んで、社務所と登拝者のための休憩舎(旧社務所)が建っている。
 さらに頂上の三角地点は、勝道上人一行が二荒山大神を拝したとされる聖域で、大岩の上には対面 石と鳥居、そして長さ10尺(3.3メートル)余りの神剣が立っている。
 真夏でも涼しく、また厳冬には吹雪で荒れる山頂のことなので、奥宮はまさに風雪に耐えてきたと、だれしも感ぜずにはいられないだろう。



男体山山頂の太郎山神社


山頂から約200メートル西の、旧噴火口縁のきわだった巨岩上に、太郎山神社-たろうさんじんじゃ-がある。御祭神は味耜高彦根命-あじすきたかひこねのみこと-である。
 眼下に中禅寺湖-ちゅうぜんじこ-と戦場ガ原-せんじょうがはら-、遠く浅間山-あさまやま-の煙や富士山も一望できる。勝道上人が初登頂のとき、ただ恍惚-こうこつ-として眺めたという表現もうなずける雄大な眺望である。
 またこの絶壁を利用して、昔の修験者たちは、逆さづりの修行もしたといわれている。周辺が古代祭祀遺跡-こだいさいしいせき-となっているのをみてもいかに大昔から登拝者が多かったかわかるだろう。遺跡から出土した貴重な祭祀具類は宝物館に展示、収蔵されている。
 なお、8合目には滝尾神社-たきのおじんじゃ-が鎮座し、近くに崖崩れ-がけくずれ-でつくられた胎内巡り-たいないめぐり-の名所もあるので、お参りがてら見学してみるのも一興である。


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